シニアノマドのフィールドノート

生き生きと生きている人を訪ねる旅日記です

2022-10-01から1ヶ月間の記事一覧

エンゲルスさんの「イギリスにおける労働者階級の状態」を読む(4)

すでに確認してきたことですが、プロレタリア化する労働者階級の、社会づくりという視点から見たときの状態とは、エンゲルスさんによれば、社会秩序形成能力が欠如してしいるというものでした。 しかし、他方では、エンゲルスさんは、資本主義社会の社会秩序…

エンゲルスさんの「イギリスにおける労働者階級の状態」を読む(3)

永遠につづくであろう動揺と変動という社会秩序による生活の不確実性と不安定化の深化から自然必然的に生じる犯罪の増加は、社会にどのような帰結をもたらすのでしょうか。エンゲルスさんによれば、社会の解体化と万人の万人に対する社会戦争の全面的な勃発…

エンゲルスさんの「イギリスにおける労働者階級の状態」を読む(2)

エンゲルスさんの「イギリスにおける労働者階級の状態」という著作をどのような問題意識で読んだらよいのでしょうか。社会学の視点から言えば、第一に、「労働者階級の状態」の科学的研究の成果と「資本主義社会の変革主体形成」という社会づくり的課題の間…

エンゲルスさんの「イギリスにおける労働者階級の状態」を読む(1)

宮沢さんは、「ポラーノの広場」という作品において、自分自身の仏国土建設という夢をファゼーロさんたちの産業組合づくりに託すことができたのでしょうか。その問いに答えていくことは、宮沢さんがどのような根拠をもってファゼーロさんたちこそ仏国土建設…

羅須地人協会活動の挫折と「ポラーノの広場」(3)

「ポラーノの広場」という作品を社会学の目を通して見たときに興味を惹かれることがまだあります。それは、宮沢さんにとっては、仏国土建設はめざすべき夢でしたが、ファゼーロさんたちは自分たちの幸せ生活の風景を探し求めていたら、結果として宮沢さんが…