シニアノマドのフィールドノート

生き生きと生きている人を訪ねる旅日記です

2022-11-01から1ヶ月間の記事一覧

エンゲルスさんの「イギリスにおける労働者階級の状態」を読む(8)

ここでは、宮沢さんの「ポラーノの広場」におけるファゼーロさんたちの「産業組合」の試みを、エンゲルスさんはどのように論じただろうかという問いをたて、その問いに関して考察できればと思います。 またその考察は、宮沢さんの「ポラーノの広場」という作…

エンゲルスさんの「イギリスにおける労働者階級の状態」を読む(7)

だれが、どのようにして資本主義社会の形成原理である「自由競争」を廃絶していくことができるのか、そしてその過程はどのような道筋をたどることになるのか、ということに関してエンゲルスさんは何も示してくれていません。 それは、労働者階級の人たちがや…

エンゲルスさんの「イギリスにおける労働者階級の状態」を読む(6)

ではエンゲルスさんは、ブルジョアジー階級に対する労働者階級の「全面的な社会戦争」の勝利への道筋をどのように考えていたのでしょうか。それは、以下の道筋でした。 第一の段階は、労働者たち自身の「社会戦争」を戦い抜くための組織化です。第二の段階は…

エンゲルスさんの「イギリスにおける労働者階級の状態」を読む(5)

エンゲルスさんが労働者階級の人たちが資本主義社会の政治的変革主体となり得る資質として重視しているのは、既成の社会秩序やその秩序から生じてくる思考法に憎しみと怒りをもっていること、それゆえ、それらから自由な存在となっているという要素です。 エ…