シニアノマドのフィールドノート

生き生きと生きている人を訪ねる旅日記です

2024-06-01から1ヶ月間の記事一覧

良寛さんと宮沢賢治さん(6)

良寛さんは、本物の乞食僧としての行脚修行を通してどのような「悟り」を獲得していったのでしょうか。そのことに関して、良寛さんは、道元さんが『正法眼蔵』の中で説いていた、「衣裏懸珠」の喩に示唆されている教えの意義に思いが至ったことで、自分の「…

良寛さんと宮沢賢治さん(5)

道元さんの教えに衝撃を受けた良寛さんは、どのようにして、道元さんの言う「自己をはこ(運)びて万法を修証する」迷いから脱して、「万法すす(進)みて自己を修証する」悟りの道を見だしたのでしょうか。良寛さんは修行の場であった円通寺を去り修行の旅…

良寛さんと宮沢賢治さん(4)

良寛さんは、ここまで見てきたように、円通寺での修行時代、「同僚の弟子の中で道心堅固で修行する者を一人も見出せず、自分こそは悟りに向かって精進」しなければならないという思いに強く縛られていたのです。それは、強い孤独感をともなうものでした。さ…

良寛さんと宮沢賢治さん(3)

良寛さんは、円通寺の修行時代、常に孤独だったといいます。なぜならば、真の真理をめざして修行している良寛さんが、お金まみれの「番々出世」だけを目的として修行している他の弟子の人たちになじめなかったからです。それは、師匠であった「国仙から見て…