シニアノマドのフィールドノート

生き生きと生きている人を訪ねる旅日記です

2024-05-01から1ヶ月間の記事一覧

良寛さんと宮沢賢治さん(2)

『評伝 良寛』の著者である阿部龍一さんによれば、良寛さんという人物は、幼かったときから「権威や体制の時流に流されない」反骨精神をもち、「自分の理想にそぐわないものははっきりと退けて人生の進路を定め」ていった人であったといいます。また、良寛さ…

良寛さんと宮沢賢治さん(1)

宮沢さんの人生を理解することは非常に難しいと感じます。なぜそのような行動をとったのか、なぜそのような言動をとり、文章を綴ったのか、そしてその基底にある信仰とはどのようなものであったか、とくに仏教に疎い自分には全く理解不能で、謎となっている…

宮沢賢治さんがめざした仏教の教えとは(11)

ここまで見てきたように、1927年8月20日の日付の入った詩の作品群に表現されていた宮沢さんにとっての大きな試練以降の宮沢さんの精神的・身体的状況は、本当に厳しい状況の連続でした。そして、その試練とは、苦しむ衆生を救い岩手の地に仏国土建設を自らの…

宮沢賢治さんがめざした仏教の教えとは(10)

宮沢さんは、自分が住む岩手という地を、何とか自分の働きによって、経済的に支えたいとの思いが強かったのではないかと推測します。なぜならば、当時、その地は、宮沢さんの認識によれば疲弊の極みにあったからです。しかも、その考えは、繰り返しになりま…