シニアノマドのフィールドノート

生き生きと生きている人を訪ねる旅日記です

2020-12-01から1ヶ月間の記事一覧

閉塞と生存競争・争いごと激化という時代状況

宮沢さんは、なぜ自分の一生を懸けようとするほど国柱会に夢中になったのでしょうか。それは、国柱会こそが当時の「乱れた」社会を変革し、宮沢さんの夢であった仏国土建設を実現してくれると期待したからではないでしょうか。しかもその実現の時は真近に迫…

仏国土建設の夢熱に浮かれて

宮沢さんは、なぜ、「世界全体の幸福」を探求するという自分の使命感や虫にさえ慈悲を感じる感性をもつような人だったにもかかわらず、戦前の侵略戦争を唱導し、躊躇なく悪人を殺せというような「無慈悲・酷薄」な主張をしていた田中さんの率いる国柱会に夢…

国柱会に入会す

宮沢さんは1920年の10月に宗教団体国柱会に入会します。そして、その12月に手紙で農林高等学校の友人であった保阪嘉内さんに「今度私は国柱会信行部に入会致しました」と報告するのでした。 『塔建つるもの―宮沢賢治の信仰』の著者である理崎さんによれば、…

社会学的人間観

これからいよいよ法華経の布教・伝道者および仏国土の建設者としての宮沢さんの人生の歩みをたどってみようと思います。その手始めとして、ここでは、社会学的人間観について触れておきたいと思います。宮沢さんの人生の歩みを理解するためです。 社会学は人…