シニアノマドのフィールドノート

生き生きと生きている人を訪ねる旅日記です

2021-09-01から1ヶ月間の記事一覧

本統の百姓になるとは?

すでに言及してきたことですが、宮沢さんは、教え子や心友である保阪さんへの手紙の中で、農学校の教師を辞めて「本統の百姓」になると知らせています。そして、先行する宮沢さんをめぐる研究や「論」において、宮沢さんが言っている「本統の百姓」とはどの…

農学校教師を辞める(6)

農学校の教師の職を辞して具体的に何をするのかについて宮沢さんは、辞める以前から具体的な構想をもっていたのではないでしょうか。樺太で仕事をしている教え子に生温い教師の職を辞め「本統の百姓」になることを知らせた手紙の日付は、ほぼ辞める1年前に…

農学校教師を辞める(5)

菅原さんによれば、そもそも、宮沢さんは、「嘉内の進もうとする道が気になって仕方がな」かったのです。そして、「花巻農学校の教師となっていよいよ強く嘉内の進もうとした道を意識するようになった」のです。 その進もうとする道の具体化にあたっては、教…

農学校教師を辞める(4)

宮沢さんが農学校の教師生活をおくっていた時期というのは、第一次世界大戦後の恐慌の影響が続いていた時期でもあったのです。その影響により宮沢さんの教え子たちは就学継続や卒業後の就職の困難に直面していたのです。そして、宮沢さんは教え子たちのそう…